平成21年度実施の複数志願選抜及び特色選抜について
兵庫県教育委員会は、平成21年度兵庫県公立高校の入試選抜における複数志願選抜及び特色選抜の検証結果について(神戸第三、姫路・福崎、加印、北播、尼崎、明石、西宮、伊丹学区)まとめています。
兵庫県では、個性を重視した多様な受験機会や教育機会を実現するため、公立高校改革、再編を行っています。新しいタイプの学校の設置はその一例。
また、入試選抜制度においても、単独選抜と総合選抜の長所を取り入れた複数志願選抜と各学校が特色ある教育内容に即して生徒の多様な個性や優れた点等を評価する特色選抜を導入しています。
複数志願選抜と特色選抜は、それぞれ
平成15年度入試選抜から神戸第三学区
平成17年度入学者選抜から姫路・福崎学区
平成18年度から加印学区
平成19年度から北播学区
平成20年度から尼崎学区と明石学区
平成21年度からは、西宮学区と伊丹学区
に導入し、現在兵庫県内16学区中8学区に導入されています。
今後は、
平成22年度から神戸第一・芦屋学区と神戸第二学区および宝塚学区
平成23年度から西播学区
においても実施する予定です。
この新しい選抜制度「複数志願選抜と特色選抜」制度は、元来、過度の受験競争や学校間の序列を緩和し、生徒がそれぞれの学校の特色や自分の適性・進路希望等に応じて、「学びたいことが学べる」学校を選択できることを目的としています。
では、果たしてこの新しい入試選抜制度が果たした役割はどうであったのか?
兵庫県では、この新しい選抜制度について、平成21年度の生徒の志願動向や合否の状況などの検証を行いました。
その結果をみると、加印学区、北播学区、尼崎学区、明石学区においては制度がほぼ定着したと見ています。また、平成21年度からの導入で制度実施初年度になる西宮学区と伊丹学区も検証した結果、新しい選抜制度の目的に沿ったものとなっているとみなしているようです。
新しい選抜制度「複数志願選抜と特色選抜」制度 検証のまとめ
◆学びたいことが学べる学校への志願が一層進んでいる。
(1)いずれの学区においても学びたい学校を志願し、8学区中6学区で合格者のうち第1志望校に合格した割合が90%をこえている。
(2)いずれの学区においても、新入生及び保護者の約85?95%が高校生活について「充実している」と答えている。また、西宮学区、伊丹学区では、同様に総合選抜から移行した尼崎学区、明石学区の導入初年度の満足度とほぼ同じである。
(3)いずれの学区においても、複数校に志願した受験生の合格率が高く、昨年度までと同様にセーフティーネットの効果が現われている。また、西宮学区、伊丹学区では第2志望校を記入する者や、第1、第2志望以外の学校の入学を希望する者の割合が単独選抜から移行した学区と比べて高くなっており、両学区において複数志願選抜がセーフティーネットとして、総合選抜時と同様有効に働いている。
◆目的意識を持った幅広い学校選択が進み、学校の活性化につながっている。
(1)複数志願選抜における第1志望校の決め手については、西宮学区、伊丹学区を含めいずれの学区においても、「校風・学校の雰囲気」が多い。また、学校ごとに決め手の理由に特徴があるなど、学校の特色に応じた選択がなされている。
(2)特色選抜における志望校の決め手については、いずれの学区においても、「特色ある学習内容」が最も多く、受検生は各校の特色を理解した上で志望している。その結果、学校生活に積極的に取り組む入学生が増え、学校の活性化につながっている。
◆新しい選抜制度の周知・理解が進み、制度の定着が進んでいる。
(1)実施4年目の加印学区、実施3年目の北播学区、実施2年目の尼崎及び明石学区では、制度を「理解していた」と答えた新入生が増え、学校の活性化につながっている。
(2)西宮学区では新入生の約88%、保護者の約95%が、伊丹学区では、新入生の約84%、護者の約91%が複数志願選抜を理解しており、制度を円滑に導入することができた。
◆総合選抜から複数志願選抜に移行した学区では、中学校の進路指導が各高校の特色を踏まえたものに変化するのに伴い、生徒や保護者の意識が変わってきている。
(1)総合選抜から移行した尼崎、明石、西宮、伊丹学区の4学区では、進路指導が「総合選抜時と変わらない」と答えた中学校はいずれの学区も10%以下である。一方、ほとんどの中学校が「高校の特色を踏まえた進路指導をするようになった」と答えており、進路指導が変化してきている。
(2)進路指導の変化に伴い、多くの中学校が生徒や保護者が「高校の特色について関心を持つようになった」と答えており、生徒や保護者の意識が変わってきている。また、多くの保護者も子どもの変化に気づいている。

